認定看護師の給料は上がる?手当の平均額と実体験を解説

給料・お金

こんにちは、ハクです。

「認定看護師になったら給料は上がるの?」

認定看護師を目指すとき、これはかなり気になることだと思います。

僕自身、クリティカルケア認定看護師として働いていますが、資格を取ったあとに給料が大きく上がったかというと、そうではありませんでした。

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この記事を書いた人

ハク救急・ICU看護師

救命救急センター勤務歴10年以上の現役ナース。認定看護師として院内教育・急変対応研修や学生への講義講師も担当。現場のリアルな経験をもとに記事を書いています。

僕の場合、認定看護師になって増えた手当は月7,000円です。

一方で、教育課程に関連して約180万円かかり、さらに認定審査料や認定料も別途必要でした。

では、認定看護師は「給料の面では割に合わない資格」なのでしょうか。

この記事では、日本看護協会のデータと僕自身の経験をもとに、認定看護師の給料・手当・取得費用・費用回収について整理します。

この記事でわかること
  • 認定看護師になると給料はいくら上がるのか
  • 認定看護師手当の平均額
  • 僕が実際にもらっている認定看護師手当
  • 認定看護師になるまでにかかった費用
  • 取得費用を給料で回収するには何年かかるのか
  • 認定看護師になって増えた仕事と、給料以外に得られたこと
ハク
ハク

期待をあおるような記事は書きません。数字も含めて、僕が実際に経験したことをそのまま書きます。

結論|認定看護師になっても給料が大幅に上がるとは限らない

先に結論です。

認定看護師になったからといって、給料が大幅に上がるとは限りません。

日本看護協会の2024年度「看護職員の賃金に関する実態調査」では、認定看護師を雇用している病院のうち、認定看護師手当が「ある」と回答した病院は49.5%でした。

さらに、手当がある病院の平均額は月11,228円です。

項目日本看護協会の調査
認定看護師手当あり49.5%
認定看護師手当なし46.9%
手当がある病院の平均額月11,228円
基本給与で特別な評価なし59.9%

つまり、認定看護師になれば必ず手当がつくわけではありません。

僕の場合は月7,000円なので、手当がある病院の平均11,228円より低い金額です。

年間では、7,000円×12か月=84,000円の増加になります。

給料がまったく増えなかったわけではありませんが、「認定看護師になれば年収が大きく上がる」というイメージとは少し違うのが実際のところです。

僕が認定看護師になって実際に増えた給料は月7,000円

僕の場合、クリティカルケア認定看護師を取得してから、認定看護師としての手当が毎月7,000円つくようになりました。

基本給が大きく上がったわけではなく、資格手当として7,000円が追加された形です。年間では84,000円なので、資格を持っていなかった頃より収入は増えています。

ただ、認定看護師になって変わったのは給料だけではありません。

むしろ僕が大きく感じているのは、仕事の量と役割が増えたことです。

認定看護師になってからは、通常の看護業務に加えて、

  • 院内研修やスタッフ教育
  • 院外での講義
  • 会議への参加
  • 専門領域について相談を受ける機会

などが増えました。

もちろん、こうした仕事を経験できること自体は認定看護師になったメリットでもあります。

ただ、月7,000円の手当と、増えた役割・仕事量がそのまま比例しているかというと、僕自身はそう感じていません。

そのため、収入アップだけを目的に認定看護師を目指すのであれば、この点は知っておいた方がいいと思います。

認定看護師の基本給が大きく上がるとは限らない

認定看護師の給料が大幅に増えにくい理由のひとつが、資格取得そのものが基本給の大幅アップにつながるとは限らないことです。

日本看護協会の調査では、認定看護師の基本給与額について、「賃金表では特別な評価をしていない」病院が59.9%と最も多くなっています。

一方で、

「スタッフと同じ賃金表で等級を上げる」

「号俸を上げる」

といった形で評価している病院もあります。

つまり、認定看護師の給与制度は全国一律ではありません。

資格を取ったことで基本給が上がる病院もあれば、資格手当だけがつく病院、手当そのものがない病院もある

ということです。

認定看護師を目指すなら、取得前に勤務先の給与制度を確認しておくことをおすすめします。

認定看護師の教育課程に関連して僕がかかった費用は約180万円

取得費用の全体像

僕の場合、認定看護師の教育課程に関連してかかった費用は約180万円でした。教育課程中も勤務先から基本給は支給されていました

ただ、普段通りに勤務して夜勤手当などを得られる状況ではありませんし、僕には家族の生活もあります。

そのため、生活費を補う目的で50万円のローンを組みました。

資格を取るために勉強するだけならまだしも、自分が教育課程に通いながら、家族の生活も維持するという点は、実際に受講してみるとかなり大きな問題でした。

授業料だけではない|実習先によって住居費や交通費もかかる

認定看護師教育課程では、講義だけでなく臨地実習があります。

僕が受講した教育課程では、実習先が北海道から九州まで全国の病院の中から決まり、約2か月間実習に行く可能性がありました。

自宅や教育課程中に借りているアパートから通える病院なら問題ありません。

しかし、遠方の病院が実習先になれば、実習先の近くでもう一度アパートを借りる。あるいは、ホテルなどで長期間生活する必要が出てきます。

さらに、実習先までの飛行機代や新幹線代などもかかります。

現在の日本看護協会看護研修学校の2026年度募集要項でも、臨地実習は原則として他施設で行い、遠方の施設が含まれることがあると明記されています。また、実習のための滞在費や交通費は別途自己負担です。

つまり、認定看護師になるために必要なのは、授業料だけではありません。

教育費+住居費+交通費+生活費

まで考える必要があります。

特に家族がいる場合は、自宅側の生活費と、自分の実習先での生活費が二重に必要になる可能性もあります。

これは認定看護師を目指す前に、ぜひ知っておいてほしい部分です。

現在の教育課程でも100万円を超える費用がかかる

教育課程の費用は、教育機関や分野、日本看護協会の会員かどうかによって異なります。

一例として、日本看護協会看護研修学校の2026年度クリティカルケアB課程では、

項目会員一般
入学検定料50,000円50,000円
入学金50,000円75,000円
授業料1,120,000円1,774,000円

となっています。

しかも、これには実習時の滞在費・交通費、教材費、通信費などは含まれていません。

僕が約180万円かかったという経験も、現在の費用水準を考えると特別に大きく外れた金額ではありません。

ただし、勤務先から授業料や生活費の補助が出る場合もあるため、実際の自己負担額にはかなり差があります。

教育課程を終えても認定審査料・認定料が必要

教育課程を修了すれば、それですぐ認定看護師になれるわけではありません。

その後に認定審査を受け、合格後に登録手続きを行います。

僕のときも、教育課程にかかった費用とは別に、認定審査料と認定料が必要でした。

参考までに、2026年度の認定看護師認定審査では、審査料が51,700円、合格後の認定料も51,700円です。

金額は年度によって変わる可能性がありますが、教育課程の費用だけを準備すれば終わりではないという点は覚えておいた方がいいでしょう。

教育課程関連の約180万円だけでも、手当での回収には少なくとも単純計算で約21年

180万円 → 年間84,000円 → 単純計算約21年という回収イメージ

僕のケースで、かなり単純に計算してみます。

認定看護師手当は、月7,000円×12か月=年間84,000円です。

教育課程に関連して約180万円かかったので、1,800,000円÷84,000円=約21.4年になります。

つまり、認定看護師手当だけで180万円を回収しようとすると、単純計算で約21年です。

しかも実際には、認定審査料と認定料なども別にかかっています。

実習先によってさらに住居費や交通費が必要になる人なら、回収にはもっと時間がかかります。

もちろん、21年間ずっと同じ手当とは限りませんし、昇進・転職・給与制度の変更などもあるため、あくまで単純計算です。

それでも、「資格を取れば数年で元が取れる」ような資格ではないということは分かると思います。

院外講師の依頼で収入につながることもある

認定看護師になってから、資格手当以外の形で収入につながることもありました。

僕の場合、看護協会などから講義を依頼されることがあります。その際の講師料は、1回あたり約3万円です。

毎年必ず依頼があるわけではありませんが、年に2回ほど依頼がある年なら、3万円×2回=年間約6万円になります。

認定看護師手当の年間84,000円と合わせると、年間約14万4,000円です。

仮に毎年この収入が続いたとして、180万円÷14万4,000円=約12.5年になります。

ただし、講義依頼は毎年保証されているものではありません。ですから、認定看護師になるための費用を考えるときは、毎月の認定看護師手当を基本にして、講師料などは追加収入と考えるくらいが現実的だと思います。

仕事は増えた。それでも認定看護師になってよかった

ここまで金額だけを見ると、「そこまでお金がかかって、月7,000円しか増えないなら、取る意味はあるの?」と思うかもしれません。

僕も、給料だけで考えれば「かなり割のいい資格」とは言えないと思っています。

さらに、認定看護師になってからは院内外の講義や会議など、仕事の量も増えました。それでも僕は、認定看護師になったことを後悔していません。

理由は、給料以外に得られたものが大きかったからです。

スタッフ教育や講義を任されるようになった

認定看護師になってから、スタッフ教育や院内研修、院外での講義を担当する機会が増えました。

人に教えるためには、自分自身も曖昧な理解のままでは説明できません。

資料を作り、質問され、もう一度調べる。

この繰り返しが、自分自身の学びにもつながっています。

一人の患者だけではなく部署全体を見るようになった

認定看護師になる前は、自分が受け持っている患者さんのケアに集中することが中心でした。

認定看護師になってからは、

「スタッフ全体が同じように判断できるにはどうすればいいか」

「この部署の課題は何か」

「教育として何を伝える必要があるか」

と考える機会が増えました。

仕事は増えましたが、看護師として見る範囲も広がったと感じています。

専門性を持って仕事ができるようになった

認定看護師になったことで、「クリティカルケアについて相談するならこの人」という役割を持つようになりました。

以前より専門領域について意見を求められることが増え、自分自身も根拠を持って考える習慣がつきました。

ハクが教育・相談・臨床に関わっている場面

給料アップを目的にするなら取得前に確認したいこと

認定看護師を目指す理由が「収入を増やしたい」なのであれば、申し込む前に少なくとも次の点は確認しておいた方がいいです。

  1. 自分の病院に認定看護師手当があるか
  2. 毎月いくら支給されるのか
  3. 基本給や等級にも反映されるのか
  4. 教育課程中も給与が支給されるのか
  5. 授業料・交通費・住居費を病院が補助してくれるのか
  6. 実習先が遠方になった場合の費用負担はどうなるのか
  7. 資格取得後にどんな役割や業務が増えるのか

特に重要なのが、「取得後にいくらもらえるか」だけでなく、「取得するまでに自分はいくら負担するのか」を確認することです。

病院の支援制度によって、自己負担は大きく変わります。

認定看護師になる方法や費用は別記事で解説

この記事では給料や費用回収を中心にお伝えしました。

認定看護師になるために必要な経験年数や教育課程、資格取得までの流れについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

【参考記事】クリティカルケア認定看護師になるには|費用・期間・実際の道のりを本音で解説

まとめ|認定看護師は給料だけで判断する資格ではない

認定看護師になれば、給料が必ず大きく上がるわけではありません。

日本看護協会の調査では、認定看護師手当がある病院は49.5%、手当がある病院の平均額は月11,228円です。

僕の場合は、

項目実際
認定看護師手当月7,000円
年間の手当84,000円
教育課程関連の費用約180万円
手当だけで単純回収約21年
院外講師料1回約3万円
講義依頼年2回程度ある年もある

という状況です。

さらに認定看護師になってからは、院内外の講義や会議など、仕事の量も増えました。それでも僕は、資格を取ってよかったと思っています。

専門性を深め、教育に関わり、部署全体を見るようになったことは、月7,000円の手当だけでは測れない経験だからです。

認定看護師を目指すなら、「いくら給料が上がるか」だけではなく、「この資格を取ってどんな看護師になりたいのか」まで考えてみてください。

ハク
ハク

僕の場合、教育課程関連だけで約180万円かかり、増えた手当は月7,000円でした。

それでも、専門性を持って患者さんやスタッフに関われるようになったことは、自分の看護師人生にとって大きな変化でした。

給料だけを目的にするなら慎重に考えた方がいいですが、専門性を深めたい人にとっては意味のある選択肢だと思います。

参考

本文の公的データは以下を基準にしています。

日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査報告書」
認定看護師手当の有無、平均手当額、基本給与の評価方法を参照。 日本看護協会「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査報告書」

日本看護協会「2026年度 認定看護師教育課程 B課程 募集要項」
クリティカルケア学科の授業料、入学金、実習時の滞在費・交通費、遠方実習について参照。 日本看護協会「2026年度 認定看護師教育課程 B課程 募集要項」

日本看護協会「認定看護師」
2026年度の認定審査料・認定料を参照。 日本看護協会「認定看護師」

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