こんにちは、ハクです。
「もう辞めたい」と思う日もあれば、「やっぱり今の職場でいいか」と思う日もある。
転職したい気持ちはあるのに、家族のこと、給料、築いてきた人間関係を考えると、決めきれない。そんなふうに、気持ちが行ったり来たりしていませんか。
僕もそうでした。救急で10年以上働くなかで、何度も「辞めたい」と思ってきました。それでも、周辺の病院の給料を調べたところで足が止まり、転職には踏み切っていません。
この経験から言えるのは、看護師の辞めどきは、つらさの強さだけでは決められないということです。今の職場で変えられることと、残る場合・離れる場合に守りたい生活を、合わせて考える必要があります。
この記事では、今の職場を続けるか迷っている看護師に向けて、辞めどきを考える7つのサインと、僕が転職に踏み切らなかった理由を紹介します。看護師という仕事そのものを辞める話ではなく、働く場所や働き方を見直すための記事です。
読み終えたときに、「辞める」か「残る」かの二択ではなく、「自分は何を変えたいのか」が見えてくるように書きました。
・今の職場の辞めどきを考える7つのサイン
・辞めたい気持ちに波があるときの考え方
・家族、給料、人間関係、退職金をどう比較するか
・転職を決める前に確認したいこと

辞めたい気持ちが落ち着いたからといって、不満が全部解決したとは限りません。一方で、今の職場に残る理由にも価値があります。両方を見ながら、一緒に整理していきましょう。
看護師の辞めどきは?サインの数ではなく、原因と選択肢で考える
先にお伝えしておきたいことがあります。
「何個当てはまったら辞める」「何年続いたら転職する」という共通の基準はありません。
これから紹介するサインは、退職や病気を判定するチェックリストではなく、今の働き方を整理するための目安です。当てはまる数が多くても少なくても、それだけで答えは出ません。
大切なのは、次の3つを考えることです。
・何がつらいのか
・今の職場で変えられるのか
・職場を変えることで、改善が見込めるのか
もし体調に支障が出ているなら、転職先を探すことより先に、休養や医療機関などへの相談を優先してください。辞める決断ができていなくても、相談して構いません。
今の職場の辞めどきを考える7つのサイン

1. 忙しさが落ち着いても、同じ不満が繰り返し戻ってくる
辞めたい気持ちに波があるときは、その強さよりも「何が起きると戻ってくるか」に注目してみましょう。
僕の場合、忙しい勤務が続くと、辞めたい気持ちが強くなります。
救急車の受け入れを断らずに働いている。病院の収益にも貢献しているはずなのに、その頑張りが自分に返ってきていると感じられない。そう思うと、「何のためにここまでやっているんだろう」と感じてしまいます。
これは僕自身の受け止め方で、病院の実際の収益や配分を確認した話ではありません。ただ、忙しさそのものだけでなく、負担と評価の釣り合いに不満があるのだと感じています。
休んで気持ちが落ち着くことはあります。それでも、同じ状況で同じ不満が戻ってくるなら、「何を変えたいのか」を具体的にする時期かもしれません。
・勤務の調整
・評価のされ方
・待遇
このうち、どれが引っかかっているのかを書き出してみると、見えてくるものがあります。
2. 仕事の責任や負担に、給料が見合わないと感じる
給料への不満が続くなら、年収の数字だけでなく、その金額を得るための負担も一緒に確認しましょう。
救急の緊張感や忙しさを考えると、「別の職場でもいいのでは」と思うことがあります。その気持ち、よくわかります。
ただ、職場を変えれば必ず楽になる、給料が上がるとは限りません。
比較したいのは、次のような項目です。
・基本給、賞与
・夜勤や残業の手当
・勤務時間、休日
年収が高くても、夜勤や残業が増えるなら、自分が望んでいた改善とは違うかもしれません。
まずは、今の職場で確認できる昇給や手当、勤務調整の余地と、候補の職場の条件を並べて考えてみましょう。
3. 今の仕事を続けるやりがいや目的が見えにくくなっている
仕事がルーチンのように感じられるときは、今の自分が何を大切にしたいのかを見直すきっかけになります。
僕も、毎日が同じ作業の繰り返しのように感じると、「この働き方にこだわらなくてもいいのでは」と思うことがあります。
自分にとって、忙しさや責任に見合う給料が得られるなら、訪問看護や慢性期病院も候補になるのでは。そう考えたこともあります。
ただし、それらの職場が救急より忙しくない、給料が良いと確認できたわけではありません。具体的な勤務先ごとに、仕事内容と条件を調べる必要があります。
仕事に求めるものは、時期によって変わります。
・専門性を深めたい
・患者さんとの関わり方を変えたい
・生活や収入を優先したい
どれを優先したいのかを考えるとき、部署や役割の変更でかなえられないかも、あわせて見てみてください。
4. 夜勤や勤務時間が、家庭や自分の生活に合わなくなっている
仕事を続けたい気持ちがあっても、今の勤務が生活と両立できるとは限りません。
育児、介護、通勤など、仕事以外に必要な時間は人によって違います。以前は無理なく続けられた勤務でも、生活環境が変われば、負担に感じるようになることがあります。それは、あなたが弱くなったからではありません。
まずは、調整できることがないか確認してみましょう。
・夜勤の回数
・残業
・休日の取り方
調整が難しい場合は、「守りたい生活」を条件にして、異動先や別の職場を比べる方法があります。
僕の場合は、家族と持ち家があり、県外へ移る選択肢は取りにくいと考えています。そのため、転職を考えるとしても、まずは同じ地域で働ける場所が候補になります。
5. 職場環境を改善する見込みが持てない
人員配置、教育体制、人間関係などに問題を感じているなら、自分の努力だけで変えられることなのかを分けて考えましょう。
相談や勤務調整で変わる部分もあれば、自分一人では変えにくい部分もあります。改善が少しずつ進んでいる場合と、同じ問題が続いている場合では、残る判断も変わってきます。
もう一つ、考えたいことがあります。
・救急の仕事そのものが嫌なのか
・今の部署の環境がつらいのか
後者なら、院内異動で状況が変わる可能性もあります。
ただし、強い叱責やハラスメントなどで、相談すること自体が難しい場合は話が別です。職場内の対応をすべて試してからでなければ動けない、と考える必要はありません。
異動の相談や、職場を変えるか迷ったときの考え方は、こちらで整理しています。
【関連記事】看護師が異動したいときはどうする?伝え方・理由と転職を考える判断基準
6. 疲れや体調の変化が、日常生活に影響している
眠れない、食欲が落ちた、休んでも疲れが抜けず生活に支障がある。そんなときは、辞めどきの判断より先に、体調について相談してください。
症状だけで、原因や病名を判断することはできません。仕事だけが原因とも限らないため、かかりつけ医や産業医などに相談しましょう。
厚生労働省も、不調が長く続く場合や生活に支障がある場合には、早めに専門機関へ相談するよう案内しています。「何週間たつまで待つ」と自己判断する必要はありません。
参考:厚生労働省「こころの病気も早めの対処が大切です」
退職するかどうかとは別に、休養や勤務の調整が必要かを相談できます。体調を整えるための支援と、次の働き方の検討は、分けて進めてください。
疲れて辞めたいけれど、何から始めればいいか分からない方は、【関連記事】看護師の仕事に疲れて辞めたいときは?退職を決める前にできることも参考にしてください。相談先や勤務調整など、今できる行動を整理しています。
7. 今の職場に残る理由が、失うものへの不安だけになっている
「辞めたら損をしそう」という理由だけで残っていないか、一度整理してみましょう。
ただし、今ある人間関係や待遇を大切にする判断まで、否定する必要はありません。
僕も、同じ地域の総合病院へ移るなら、人間関係ができている今の職場のほうが働きやすいのでは、と考えました。新しい職場で、一から人間関係を築く負担もあるからです。
勤続年数が長くなると、退職金も気になります。「今辞めるとどうなるのだろう」という思いは、僕にとって踏み切れなかった理由の一つでした。
ここで確認したいのは、次の2つです。
・今の職場に残りたい理由
・辞めたら失うと思っているもの
退職金は、自分の勤務先の規程や試算を確認して、漠然とした不安と実際の条件を分けて考えましょう。
僕が辞めたいと思いながら、転職に踏み切らなかった理由

僕が転職しなかったのは、今の職場への不満がなくなったからではありません。残る理由もあったからです。
・家族と持ち家があり、県外へ行くことは考えにくい
・同じ地域の総合病院なら、人間関係ができている今の職場のほうが楽かもしれない
・勤続年数を重ねたことで、退職金への迷いもあった
周りの病院の給料は調べました。でも、実際に転職へ踏み切るところまでは進みませんでした。
この経験から、迷いは「辞めたいかどうか」だけでは整理できないと感じています。辞めたい理由と、残ることで守れるものが、同時にあるからです。
今の職場に残ることにも、合理的な理由はあります。ただ、残ると決めたあとも、負担や不満がどう変わっていくかは、見続けていく必要があると思います。
後輩の給料が上がった話を聞いても、仕事内容と条件は自分で比べたい
訪問看護へ移った後輩から、月の給料が10〜15万円上がったと聞いたことがあります。
その後輩は、新しい仕事にやりがいは感じにくいけれど、仕事内容と給料を比べると、忙しくて給料が少ないよりはよい、と話していました。
これは僕が後輩から聞いた個別の事例です。給与明細や勤務条件を確認した話ではなく、訪問看護に転職すれば誰でも同じように給料が上がる、という意味ではありません。
僕はこの話を聞いて、やりがいと収入のどちらを大切にするかは、人によって違うのだと感じました。救急で働き続けることだけが正解とは限りません。
ただ、自分が転職先を比較するなら、次のような点も確認したいです。
・給与の内訳、賞与
・実際の勤務時間
・オンコールの有無や回数
・担当する業務
・相談できる体制
後輩に合った働き方が、自分にも合うとは限らないからです。
辞めどきに迷ったら、退職を決める前に比較する

転職するか迷っている段階でも、条件を調べることはできます。 先に退職を決めてから探す必要はありません。
まずは、「今の職場に残る場合」「院内異動する場合」「別の職場へ移る場合」を、自分に必要な条件で比べてみてください。
| 確認すること | 今の職場 | 異動先・転職先 |
|---|---|---|
| 収入 | 基本給・賞与・手当・今後の昇給 | 提示条件・給与の内訳・手当の条件 |
| 働き方 | 夜勤・残業・休憩・調整の余地 | 夜勤・オンコール・残業・勤務体制 |
| 生活 | 通勤・家族との時間・休日 | 通勤可能か・家庭の予定と合うか |
| 仕事内容 | 続けたいこと・負担になっていること | 実際の業務・教育や相談の体制 |
| 勤続による条件 | 退職金など、自分の勤務先の規程 | 制度の有無・利用条件 |
まだ分からない条件は、分からないままで構いません。求人票、見学、採用担当者への質問などで確認していきましょう。
大切なのは、今の職場の現実と、転職先の「イメージ」だけを比べないことです。
譲れない条件や優先順位の決め方は、こちらの記事で詳しく整理しています。
【関連記事】転職の判断軸の作り方【後悔しない基準の立て方】
転職活動を何から始めるか分からない方は、こちらで全体の流れを確認できます。
【関連記事】看護師が転職を考えたら何から始める?辞める前にやるべきことと転職の進め方
求人の比較や相談に転職サービスを利用する方法もあります。登録する場合は、まだ転職を決めていないこと、知りたい条件、連絡を受けやすい時間帯を伝えましょう。サービスの違いは、こちらにまとめています。
【関連記事】看護師転職サイト4社を比較|現役看護師が特徴・選び方を解説【2026年】
まとめ|看護師の辞めどきは、不満と残る理由の両方から考える
看護師の辞めどきは、サインの数や勤続年数だけでは決められません。
辞めたい気持ちに波があっても、繰り返し戻ってくる不満があるなら、「何を変えたいのか」を整理する価値があります。
僕も、忙しさや給料への不満から辞めたいと思いながら、家族、地域、人間関係、退職金を考えて、転職には踏み切りませんでした。
今の職場に残る理由も、離れたい理由も、どちらも大切な判断材料です。
体調への対応を優先しながら、今の職場で改善できることと、他の職場で得られる条件を比べてみてください。
他の職場の求人や勤務条件を確認したい方は、レバウェル看護も選択肢のひとつです。まだ転職を決めていない場合は、その旨を担当者に伝えましょう。

辞めることを急いで勧めたいわけではありません。ただ、今の職場以外の条件も知っておくと、残る場合も離れる場合も、納得して選びやすくなると思います。迷っている自分を責めなくて大丈夫ですよ。



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