看護師におすすめの聴診器3選|リットマンを救急・ICUナースが実際に比較

ガジェット

こんにちは、ハクです。

「聴診器って結局どれを買えばいいの?」

「先輩はみんなリットマンだけど、種類が多すぎて違いが分からない……」

聴診器は、看護師になって最初に買うことが多い「自分の道具」のひとつです。

ただ、安いものから高性能モデルまで種類が多く、学生や新人看護師の頃は、

「自分にそこまで高い聴診器が必要なの?」と迷うと思います。

僕自身、新人の頃はリットマンのライトウェイトII S.E.を使い、その後クラシックIII、救急・ICUで働くようになってからカーディオロジーIVも使ってきました。

ハクのプロフィール画像

この記事を書いた人

ハク救急・ICU看護師

救命救急センター勤務歴10年以上の現役ナース。認定看護師として院内教育・急変対応研修や学生への講義講師も担当。現場のリアルな経験をもとに記事を書いています。

聴診器はリットマン以外にもさまざまなメーカーがありますが、この記事では、使ったことのない製品まで無理にランキングへ入れず、僕自身が実際に使ってきた3モデルに絞って比較します。

聴こえ方だけでなく、重さ、価格とのバランス、働く部署まで含めて「自分ならどれを選ぶか」が分かるようにまとめます。

この記事でわかること
  • 看護師が聴診器を選ぶときのポイント
  • リットマン3モデルの違い
  • ライトウェイトII S.E.・クラシックIII・カーディオロジーIVの使用感
  • 看護学生・病棟・救急・ICUなど部署別の選び方
  • クラシックIIとクラシックIIIの違い
  • 「ステート」と「聴診器」の違い

結論|迷ったらクラシックIII、軽さならライトウェイト、救急・ICUならカーディオロジーIV

先に結論からまとめます。

こんな人おすすめ
看護学生・予算を抑えたいライトウェイトII S.E.
どれを買うか迷っている看護師クラシックIII
救急・ICU・循環器でしっかり聴診したいカーディオロジーIV

多くの看護師にとって一番選びやすいのはクラシックIIIだと思います。

一般病棟・外来から救急まで使いやすく、成人・小児の両方に対応できるため、「就職してから長く使える1本が欲しい」という人に向いています。メーカーもクラシックIIIをモニタリング・一般診察向けのスタンダードモデルとして位置づけています。

一方、

「学生だからまず予算を抑えたい」

ならライトウェイトII S.E.。

「ICU・救急・循環器で、さらに細かな音まで聴きたい」

ならカーディオロジーIV。

という選び方が分かりやすいです。

看護師が聴診器を選ぶ3つのポイント

ハクが聴診器を選んでいる場面+3つの判断ポイント

① 聴こえやすさ

聴診器選びで最も重視したいのが、音の聴き取りやすさです。

僕も新人の頃は、「聴診器なんて、どれも大きく変わらないだろう」と思っていました。

しかし実際に安価な聴診器やライトウェイトから上位モデルへ替えていくと、僕の場合は呼吸音や心音の細かい違いを聴き取りやすくなったと感じました。

ただし、高い聴診器を買えば聴診が上手になるわけではありません。

道具の性能と、実際の患者さんを何度も聴く経験の両方が必要です。

特に副雑音は、教科書で「ヒューヒュー」「パチパチ」と覚えるだけではなかなか身につきません。

② 重さと持ち運びやすさ

聴診器は、勤務中に何度も使います。

首にかけたり、ポケットに入れたりする人もいるため、性能だけでなく重さも意外と重要です。

公式仕様では、

  • ライトウェイトII S.E.:118g
  • クラシックIII:150g
  • カーディオロジーIV:177g

となっています。ライトウェイトII S.E.は71cm、クラシックIIIと一般的なカーディオロジーIVは69cmです。

約60gの違いですが、毎日持ち歩く道具なので、軽さを優先する人にはライトウェイトのメリットがあります。

③ 価格だけでなく「何に使うか」で考える

安い聴診器が悪いわけではありません。

血圧測定や基本的な聴診が中心なら、最初から最上位モデルを買う必要はないと思います。

一方、救急やICU、循環器などで呼吸音や心音を繰り返し評価するなら、聴診器を使う機会そのものが増えます。

そのため、「一番高いものを買う」ではなく、「自分がどこまで聴診に使うのか」で選ぶのがおすすめです。

リットマン3モデル比較表

僕が実際に使用してきた3モデルを比較すると、次のようになります。

モデル重量特徴向いている人
ライトウェイトII S.E.約118g軽量・楕円形チェストピース学生・予算を抑えたい人
クラシックIII約150g一般診察向け・成人小児対応多くの看護師
カーディオロジーIV約177g高性能・ツーインワンチューブ救急・ICU・循環器

ライトウェイトII S.E.は公式にも軽量のナース用モデルとして案内されています。クラシックIIIは成人用・小児用ダイアフラムを両面に備えた一般診察用、カーディオロジーIVは「循環器/ハイパフォーマンス」用途のモデルです。

価格はカラーや販売店、時期によって変わるため、購入時に確認してください。

ライトウェイトII S.E.|学生・新人時代の1本目に使いやすい

僕が新人看護師の頃、最初に購入したのがライトウェイトII S.E.です。

当時は社会人1年目で、聴診器に何万円も出す余裕はありませんでした。

それでも、血圧測定や基本的な呼吸音の確認など、普段の看護業務で困った記憶はほとんどありません。

ライトウェイトII S.E.は118gと3モデルの中では最も軽く、楕円形のチェストピースが特徴です。公式でも「ナース用2ウェイ楕円形チェストピース」を採用した軽量モデルとして案内されています。

こんな人に向いています
  • 看護学生・実習用
  • まず予算を抑えたい新人看護師
  • 血圧測定や基本的な聴診が中心
  • 軽さを重視したい

「まず仕事で困らない聴診器が欲しい」という人には選びやすいモデルです。

クラシックIII|迷ったらこれを選びたい

僕が次に購入したのがクラシックIIIです。

仕事にも慣れて、呼吸音や心音をもっとしっかり聴きたいと思うようになった3年目頃に購入しました。

ライトウェイトII S.E.から替えたとき、僕は細かな音を聴き取りやすくなったと感じました。

クラシックIIIは成人用と小児用のダイアフラムを備え、一般診察・モニタリング向けとして設計されています。公式仕様の重量は150gです。

性能と携帯性のバランスを考えると、「特にこだわりはないけれど、仕事でしっかり使えるものが欲しい」という看護師には、一番すすめやすいモデルです。

こんな人に向いています
  • 初めて本格的な聴診器を買う看護師
  • 一般病棟・外来・救急など幅広く使いたい
  • 成人だけでなく小児にも使いたい
  • ライトウェイトより聴診にこだわりたい
  • 上位モデルほどの価格は必要ない

一度買って配属先が変わっても使いやすい点もメリットです。

カーディオロジーIV|救急・ICU・循環器でしっかり聴きたい人向け

救急やICUで勤務し、認定看護師を目指すようになった頃に購入したのがカーディオロジーIVです。

価格は上がりますし、クラシックIIIより重くなります。

それでも僕自身は、クラシックIIIより細かな音を拾いやすいと感じています。

特に心音や副雑音など、「何となく音がある」だけではなく、その違いを意識して聴きたい場面では使いやすいです。

カーディオロジーIVは公式でも、微妙な音の聴き分けを想定した高性能モデルとして紹介されており、重量177g、ダブルルーメン構造です。

こんな人に向いています
  • ICU・救急で働く
  • 循環器領域で働く
  • 心音・呼吸音をより細かく評価したい
  • 重さや価格より聴診性能を優先したい
  • 今後も長く聴診を学んでいきたい

ただし、一般病棟で日常的な聴診が中心なら、クラシックIIIでも十分使いやすいと思います。

「看護師ならカーディオロジーIVを買うべき」というわけではありません。

自分の仕事内容に合わせて選ぶことが大切です。

部署別|看護師におすすめの聴診器

働く場所から選ぶ図

看護学生・実習

まずはライトウェイトII S.E.で十分だと思います。

実習では血圧測定や基本的な聴診が中心なので、高額モデルを最初から買う必要はありません。

就職後、必要性を感じてから買い替える方法でも遅くありません。

一般病棟・外来

迷ったらクラシックIIIです。

性能と重さのバランスが取りやすく、配属先が変わっても使いやすいモデルです。

ICU・救急・循環器

クラシックIIIでも業務はできますが、呼吸音や心音をより細かく聴きたいなら、カーディオロジーIVを選ぶ価値があります。

僕自身も救急・ICUで使うようになってから、上位モデルの良さを感じました。

訪問看護

持ち歩く時間が長いため、性能だけでなく重さも重要です。

軽さを最優先するならライトウェイトII S.E.、聴診性能とのバランスならクラシックIIIが選びやすいと思います。

高い聴診器なら聴診が上手になるわけではない

僕は3種類のリットマンを使ってきましたが、道具を替えただけで急に聴診が上手になったわけではありません。

実際の患者さんを何度も聴いて、

「これがwheezeなのか」

「このゴロゴロした音は、吸引するとどう変わるのか」

と経験を重ねて、少しずつ分かるようになりました。

良い聴診器を使うメリットは、

「聴こえない原因が、聴診器なのか自分の技術なのか分かりにくい」状態を減らせること

だと感じています。

聴診器を買ったら、ぜひ実際の患者さんの音を繰り返し聴いてみてください。

副雑音については、【関連記事】副雑音の種類と聴き分け方|笛様音・いびき音・捻髪音・水泡音を解説で詳しくまとめています。

よくある質問

Q.「ステート」と「聴診器」は違うもの?

基本的には同じものです。

医療現場では聴診器を「ステート」と呼ぶことがあります。「stethoscope(ステソスコープ)」を略した呼び方として使われています。

そのため、「ステート持ってきて」と言われたら、一般的には聴診器のことです。

Q. リットマン クラシックIIとクラシックIIIの違いは?

クラシックIIIは、クラシックII S.E.の後継モデルです。

メーカー公式では、クラシックIIIは成人用・小児用ダイアフラムを両面に搭載し、1本で幅広い患者さんに使用できること、高音域がよりクリアに聴こえることが主な違いとして案内されています。

現在新しく購入するなら、クラシックIIIを選べばよいでしょう。

Q. 何年くらい使える?

使用年数は使い方や保管状態によって変わるため、「○年使える」と一律には言えません。

僕自身は、リットマンを数年間使用してきました。

ダイアフラムやイヤーチップなどの交換部品も用意されているため、状態を確認しながら使うことができます。

なお、現在の日本国内でのメーカー保証期間は、クラシックIII、カーディオロジーIV、ライトウェイトII S.E.とも購入から1年間と案内されています。

Q. カラーはどう選べばいい?

基本的には好きな色で大丈夫です。

ただし、病院では同じモデルを使っているスタッフが多いので、取り違えには注意が必要です。

名前を付ける、刻印を利用する、少し違うカラーを選ぶなど、自分のものだと分かる工夫をしておくと安心です。

Q. 高い聴診器を買った方がいい?

必ずしもそうではありません。

血圧測定や基本的な聴診が中心ならライトウェイトII S.E.でも使えます。

一方、救急・ICU・循環器などで細かな心音や呼吸音を評価する機会が多いなら、クラシックIIIやカーディオロジーIVのメリットを感じやすくなります。

値段ではなく、自分が何を聴くために使うかで選ぶことが大切です。

まとめ|看護師の聴診器は仕事内容に合わせて選ぶ

3モデルを実際に使ってきた僕なら、次のように選びます。

看護学生・予算重視ならライトウェイトII S.E.

多くの看護師にはクラシックIII

救急・ICU・循環器で聴診にこだわるならカーディオロジーIV

一番高いモデルを選ぶ必要はありません。聴診器は、患者さんの状態を知るための道具です。

自分の働く場所と、どこまで聴診を学びたいかを考えて、納得できる1本を選んでください。そして、患者さんの音をたくさん聴いていきましょう。

ハク
ハク

僕も新人の頃は「聴診器なんてどれも同じ」と思っていました。でも、仕事を続けていくうちに聴診する意味が分かり、必要に応じて聴診器も買い替えてきました。

最初から一番高いものを買う必要はありません。今の自分に必要な1本を選べば十分です。

参考

・Littmann® Japan「3M™ リットマン® ライトウェイトII S.E. ステソスコープ」
 ライトウェイトII S.E.の製品仕様、全長、重量、チェストピースの特徴を参考にしました。 公式ページはこちら

・Littmann® Japan「3M™ リットマン® クラシックIII™ ステソスコープ」
 クラシックIIIの製品仕様、全長、成人・小児両用チェストピース、保証期間などを参考にしました。 公式ページはこちら

・Littmann® Japan「3M™ リットマン® カーディオロジーIV™ ステソスコープ」
 カーディオロジーIVの製品仕様、重量、全長、ダブルルーメン構造、用途などを参考にしました。 公式ページはこちら

・Littmann® Japan「お問い合わせ」
 クラシックII S.E.とクラシックIIIの違い、後継モデルなどのFAQを参考にしました。 公式FAQはこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました