こんにちは、ハクです。
ICUに配属されて「よし、勉強しよう」と書店やネットで本を探し始めたものの、ずらっと並ぶ参考書を前に手が止まってしまった。そんな経験はありませんか。
「先輩に聞いた本を買えばいい?」
「血液ガスも人工呼吸器も苦手だけど、何から読めばいい?」
「買っても難しくて読めなかったら、もったいない……」
ICUは学ぶことが本当に多い場所です。だからこそ、今の自分の疑問に答えてくれる本を選ぶことが、遠回りしないコツになります。
全体像をつかむ本と、血液ガスやECMOを深く学ぶ本では、役割がまったく違います。
僕が新人さんに貸すことがあるのは、「クリティカルケア看護入門 改訂第2版」です。一方、血液ガスの勉強で「そういうことか」と納得できたのは、「竜馬先生の血液ガス白熱講義150分」でした。
この記事では、こうした経験を交えながら、ICU看護師におすすめの本を目的別に紹介します。読み終えたとき、「今の自分にはこの1冊がよさそう」と選べるように、それぞれの使いどころを整理しました。
・今の悩みから、読むべき本を選ぶ方法
・ICU新人が最初に検討したい3冊
・血液ガス・人工呼吸・ECMOを学ぶときの本の選び方
・輸液や疾患別に学びを深めたいときの追加候補
・買った本を日々の勉強につなげる3つのコツ

本選びで迷う時間がいちばんもったいないです。この記事の早見表を使って、まずは「今の自分に必要な1冊」を決めてしまいましょう。
ICU看護師におすすめの本|まずは今の悩みから選ぼう
最初に、「本を使って何を解決したいのか」を考えてみてください。
悩みが決まれば、候補は自然に絞られます。
| 今の悩み・学びたいこと | 本の候補 |
|---|---|
| ICUで何を学ぶか、全体像をつかみたい | クリティカルケア看護入門 |
| 写真や図を見ながら、幅広く学びたい | ICU3年目ナースのノート |
| わからないことを、その都度調べたい | ICUナースポケットブック |
| 血液ガスの数値の意味を理解したい | 竜馬先生の血液ガス白熱講義150分 |
| 呼吸の仕組みから人工呼吸を学びたい | 人工呼吸に活かす!呼吸生理がわかる、好きになる |
| 病態や治療について、もう一歩深く調べたい | 重症患者管理マニュアル |
| ECMO・PCPSについて学びたい | こういうことだったのか!! ECMO・PCPS/やさしくわかるECMOの基本 |
| 輸液管理の考え方を深めたい | ICU輸液力の法則 |
| 循環器・脳神経の疾患を重点的に学びたい | 「かんテキ」シリーズ |
選び方の順番は、とてもシンプルです。
ICUに配属されたばかりなら、まず全体像を学ぶ本を1冊。すでに入門書があるなら、今つまずいている分野の本を選ぶ。
この順で考えると、「全部そろえなきゃ」というプレッシャーから解放されます。
なお、後半の「ICU輸液力の法則」と「かんテキ」は、出版社の内容紹介をもとにした追加の学習候補です。僕が実際に使い込んだ本とは区別して紹介しています。
ICU新人が最初に検討したいおすすめ本
まずは、配属されたばかりの人が最初に手に取りやすい3冊です。
クリティカルケア看護入門 改訂第2版|今も新人さんに貸している1冊
「ICUの勉強を始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」という人に、最初に紹介したい本です。
僕は3〜4年ほど前に購入し、今も新人さんに貸すことがあります。
ICUでは、呼吸・循環・神経などを関連づけて患者さんを理解する必要があります。ところが、最初から分野別の専門書を開くと、知らない言葉が重なって、どこから整理すればよいか迷ってしまいがちです。
この本は、全身管理の考え方に加え、鎮痛・鎮静、酸素療法、人工呼吸などを扱っています。ICU看護で学ぶ内容を見渡し、基礎を整理するための入口になります。
使い方のおすすめは、次の流れです。
・まず目次を眺めて、全体の地図をつかむ
・担当患者さんに関係する章から読み始める
こうすると、学ぶ内容と日々の看護が結びつきやすくなります。
学習の軸になる本がまだ決まっていない人は、最初の1冊として検討してみてください。
ICU3年目ナースのノート 改訂増強版|写真や図で理解したい人に
「文章だけだとイメージしにくい」「写真や図を見ながら整理したい」という人に紹介したい本です。
僕の職場では、ほとんどの後輩がこの本を持っています。それくらい、身近でよく見かける1冊です。
僕がよいと感じるのは、ICUで学びたい内容が幅広くまとまっていて、カラー写真もあり、視覚的にわかりやすいところです。
若手看護師がまとめたノートに、認定看護師の解説が加えられており、呼吸の生理や血液ガス、モニタリング、IABP・PCPS・CHDFなども扱っています。
「3年目になってから読む本では?」と思うかもしれません。ですが、出版社は新人・異動者の自己学習にも使える本として紹介しています。
「クリティカルケア看護入門」と迷ったら、同じテーマの見本ページを見比べてみましょう。自分が理解しやすい説明や図のある方を選ぶと、手に取る回数が増えて、結果的に力になります。
ICUナースポケットブック 改訂第2版|疑問が出たときに開く本
「今日わからなかったことを、すぐに調べられる本がほしい」という人に向いています。
看護ケア、疾患、薬剤など、ICUで必要になる知識が幅広くまとまった本です。
僕にとっては、わからないことが出てきたときに、必要な項目を探して確認しやすい1冊という位置づけです。
勉強には、じっくり1つの分野を学びたい日もあれば、「まずこの言葉の意味だけ確認したい」という日もあります。後者の日のための本があると、学習が途切れにくくなります。
入門書を読んでいて、調べたいことが増えてきた人の追加候補としても向いています。
持ち歩いて使いたい場合は、購入前に実際のサイズや厚さも確認してみてください。
血液ガス・人工呼吸の勉強におすすめの本
ここからは、多くの人がつまずきやすい分野です。
竜馬先生の血液ガス白熱講義150分|数値を見て終わらせたくない人に
血液ガスの結果を確認していても、「それぞれの数値をどう結びつければいいのか」と迷ったことはありませんか。
数値の確認から一歩進んで、意味を理解したい人に紹介したいのが、この本です。
僕自身も持っていて、呼吸器関連や血液ガスの勉強をするなかで、内容に納得できた1冊でした。
血液ガスの基本や使い方を、講義形式で学べます。血液ガスに絞って勉強したい人にとって、取り組む範囲を決めやすい本です。
読むときは、ただ読み進めるのではなく、「自分はどの部分で迷っていたのか」を考えながら開いてみてください。説明できない部分が見つかったら、それがこの本で埋めるべきポイントです。
血液ガスの読み方を学び直したい人には、僕自身の学習経験から紹介したい本です。
人工呼吸に活かす!呼吸生理がわかる、好きになる|設定の背景を理解したい人に
「人工呼吸器の用語は覚えてきたけれど、その意味を人に説明するのは難しい」
そんなときに学びたいのが、呼吸生理です。
この本は、呼吸の仕組みやガス交換と、人工呼吸の考え方を結びつけて学べます。僕も、人工呼吸について最初に勉強するときの候補にできる本だと感じています。
人工呼吸器に表示される言葉や数値の背景を知りたい人は、目次や試し読みを確認してみてください。
前の本と迷ったら、次のように選ぶとスッキリします。
・血液ガスの読み方を整理したい:「竜馬先生の血液ガス白熱講義150分」
・呼吸の仕組みと人工呼吸の関係を学びたい:「人工呼吸に活かす!呼吸生理がわかる、好きになる」
今の疑問に近い方から始めて、必要に応じて範囲を広げていきましょう。
実際に使用する人工呼吸器の操作方法は、自施設の教材や研修と合わせて確認してください。
病態や専門的な管理を深く学ぶおすすめ本
入門書を読み進めると、「もっと詳しく知りたい」という欲が出てきます。そのタイミングで検討したい本です。
重症患者管理マニュアル|入門書の先を調べたくなったときに
「基本は確認したけれど、この病態や治療について、もう少し詳しく知りたい」
そんなときに候補になるのが「重症患者管理マニュアル」です。
僕にとっても、ICUでわからないことがあったときに調べる1冊として挙げたい本です。
重症患者でみられる疾患・病態や、診断・治療に関する知識がまとめられています。必要な項目を開いて、病態や治療の背景を深く調べる使い方ができます。
主に医学生・研修医から指導医を対象とした本です。看護師が選ぶなら、基礎を学んだあとに理解を深める参考書として考えるとちょうどよいでしょう。
入門書を読みながら「ここをもっと知りたい」と思うことが増えてきた人に、検討してほしい1冊です。
ECMO・PCPS関連書籍|医師から借りて読んだ2冊
ECMO・PCPSについて勉強するとき、僕は次の2冊を医師から借りて読みました。
・こういうことだったのか!! ECMO・PCPS
・やさしくわかるECMOの基本
どちらも、ECMOを勉強するうえで読んでよかったと感じた本です。
ECMO・PCPSを使用する患者さんに関わる人や、これから学ぶ予定のある人の候補になります。
「こういうことだったのか!! ECMO・PCPS」は、ECMO・PCPSをテーマに基礎を学びたいときに検討したい1冊です。目次を見て、自分が疑問に思っている内容があるか確認してみてください。
「やさしくわかるECMOの基本」は、心臓ECMO・呼吸ECMO・E-CPRの考え方を対話形式で学べます。会話の流れに沿って理解を進めたい人に向いています。
僕は借りて読む機会がありましたが、購入する場合は、試し読みで説明のわかりやすさを比べてみると選びやすいと思います。
書籍で仕組みや考え方を学びつつ、自施設の研修・手順書と合わせて理解を深めていきましょう。
「かんテキ」シリーズ|担当患者さんの疾患を詳しく学びたい人に
「ICU全体の勉強も必要だけれど、今は循環器の患者さんについて詳しく知りたい」
そんなときは、疾患別に学べる本も候補になります。
「かんテキ」シリーズは、病態や治療、観察・看護を関連づけて学ぶための本です。ここでは、ICUでの学習候補として循環器・脳神経を挙げています。
・循環器疾患を重点的に学びたい人:「かんテキ 循環器」
・脳神経疾患を重点的に学びたい人:「かんテキ 脳神経」
配属先でよく担当する疾患や、今の自分が苦手としている分野に合わせて選びましょう。
購入前には、目次や見本ページで、病態の説明だけでなく、知りたい観察・看護の内容があるかも確認してみてください。
なお、「かんテキ 脳神経」には第2版があります。商品ページでは、書名と合わせて版も確認してください。
輸液・疾患別の学習で追加を検討したい本
ここでは、出版社の内容紹介をもとに、学習目的に合わせた追加候補を紹介します。
明日のアクションが変わるICU輸液力の法則|輸液管理の根拠を深めたい人に
特定行為研修で輸液について勉強していたときに、僕が「欲しい」と思った本です。
実際に使い込んだ感想ではありませんが、輸液管理をさらに学びたい人の候補として挙げています。
出版社の紹介では、救急外来やICUでの輸液について、考え方や判断の過程を学ぶ本とされています。主に医師向けですが、ICU看護師も対象に含まれています。
「輸液を行う目的や、その判断の背景を理解したい」と感じている人は、目次を確認してみてください。
特定行為研修などで輸液管理を深く学ぶ場合も、自分が知りたい内容を補えるかという視点で検討するとよいでしょう。
買った本を日々の勉強につなげる3つのコツ
本は、買っただけでは力になりません。続けやすい使い方を3つ紹介します。
最初に目次を見て「どこに何があるか」を知る
本を買ったら、まず目次を眺めてみましょう。
すべてを覚える必要はありません。「呼吸はここ」「循環はここ」とおおよその場所がわかれば、疑問が出たときにすぐ開けます。
その日にわからなかったことを1つ調べる
忙しい勤務のあとに、毎回まとまった時間を取るのは大変です。
だから、「今日わからなかった言葉」「説明できなかったこと」を1つだけ選んで、関連するページを開いてみてください。
読む目的を小さく決めると、日々の疑問が学習につながりやすくなります。
調べても解決しない疑問が増えたら、次の1冊を考える
入門書を使うなかで、「血液ガスをもっと学びたい」「ECMOを詳しく知りたい」と感じたら、分野別の本を足すタイミングです。
その段階なら、次の本に求める内容もはっきりしているので、選び間違いが減ります。
何から勉強するか迷っている人は、ICU看護師の勉強法と学習の優先順位も参考にしてください。
ICU看護師の本選びでよくある質問
ICU新人が最初に買うなら、どの本がおすすめですか?
全体像から学びたいなら、僕が新人さんに貸すこともある「クリティカルケア看護入門 改訂第2版」を最初の候補に挙げます。
写真や図を見ながら幅広く学びたい人は、「ICU3年目ナースのノート」も候補になります。見本ページを比べて、読み進めやすい方を選んでみてください。
最初から何冊も買った方がよいですか?
まずは、学習の軸になる1冊から始めてよいと思います。
部署の教材や手持ちの本も確認し、学んでいくなかで不足する分野を追加すると、同じ内容の本を買い重ねずに済みます。
「ICU3年目ナースのノート」は1年目でも使えますか?
出版社は、新人・異動者の自己学習にも使える本として紹介しています。
担当患者さんや、今学んでいるケア・機器に関係する項目から読んでみてください。
古い版でも勉強できますか?
基礎を学ぶ参考になる部分はありますが、治療や管理の内容は更新されます。
購入時は版・発行年・目次を確認し、臨床で使う内容は最新の指針や自施設の手順と照らし合わせてください。
まとめ|今の疑問に答えてくれる1冊を選ぼう
ICUの勉強は範囲が広いので、「評判のよい本を全部そろえなければ」と考えると、本選びだけで疲れてしまいます。
まずは、今の自分が知りたいことを1つだけ決めてみてください。
・ICU看護の全体像をつかみたい:クリティカルケア看護入門
・写真や図を見ながら幅広く学びたい:ICU3年目ナースのノート
・疑問をその都度調べたい:ICUナースポケットブック
・血液ガスの読み方を理解したい:竜馬先生の血液ガス白熱講義150分
・人工呼吸を呼吸生理から学びたい:人工呼吸に活かす!呼吸生理がわかる、好きになる
僕自身、今も新人さんに貸している本があり、血液ガスの勉強で納得できた本があり、医師から借りて学んだ本があります。本によって役割が違うからこそ、学びたいことに合わせて選ぶことが大切です。
気になる本が見つかったら、まずは目次や試し読みで、今の疑問に近いページを探してみてください。
「この説明なら理解できそう」と思える1冊が、日々の勉強を進めるきっかけになります。
本を選んだあとの学習順序は、【関連記事】ICU看護師は何を勉強する?新人向けの勉強方法と優先順位で紹介しています。救急外来の勉強にも取り組む人は、【関連記事】救急看護師おすすめ本ランキング8選【現役認定看護師が厳選】も参考にしてください。

ICUの勉強は、1冊読み切るたびに自信がついていきます。まずは1冊、今の自分に合う本から始めてみてください。応援しています。



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